セッツェ Sezze

ラツィオ州 ラティーナ県



セッツェの紋章には、この町をつくったというギリシャ神話の神様ヘラクレスが倒したライオンが使われている。


中世の町並み

凝灰岩の山の上に建つ町から海まで見渡せる平野には、農地が広がっている。標高はたった312 mだが、もっと高く感じるのが不思議である。晴れていれば遠くにポンツァ島も見える。村は中世の町並みがそのまま残り、村の一番高い場所には、現在は役所があり貴族の邸宅が並ぶデ・マジストゥリス広場がある。


教会

大聖堂(ドゥオーモ)Chiesa di Santa Maria

ファサードが教会後ろに見える面白い教会で、現在の主祭壇後ろにバラ窓がある不思議な作りになっている

始めはロマネスク様式だったが、後にゴシック様式に改築された。1100年に火事に遭い、1364年、1594年に改築。1672年、主祭壇に聖人San Lìdanoが眠る上に木製のバロック様式の天蓋が置かれた。ローマのサンピエトロにある天蓋の小さいバージョンである。木製のクロワイヤは1700年代のもの。

主祭壇右側には、最近修復されたサルバトーレ礼拝堂がある。ニッキアには16世紀のキリストの十字架、金のマドンナ像、パオロ6世がここに来られた時捧げられた1960年代のカステル・ガンドルフォのオルガン等がある。

大聖堂前の広場はバルコニーがあり、海方面の眺望が楽しめる。


サン・ピエトロ教会

この町の一番高い場所にある教会。1589年にイエズス会のクラウディオ・アックアヴィーヴァ(Claudio Acquaviva)設計。 ファッチャータに2つのエンブレム。ひとつはイエズス会と関係があると思われる "JHS"と書かれたものと、もうひとつはイエズス会のものだとはっきり分かる大きなエンブレムがある。完成までには、1630年頃までかかった。


サン・ピエトロ教会の鐘楼

建設当時の状態に近い時計塔

教会内は単廊式、4つの礼拝堂が側廊にある。格子屋根が木造で中央には黄色とブルーの色が綺麗なマークFratel da Pozzo作。


主祭壇にはベルニーニの弟子の作品の像がふたつ『Fede e la Speranza』と、それと、絵画、フランチェスコ・コッツァ(Francesco Cozza 1605-1682)作の 『San Pietro e Paolo』、 バチッチョ(Giovan Battista Gaulli detto Baciccio 1639-1709)工房作の 『San Francesco Saverio morente』 がある。


サン・ロレンツォ教会 Chiesa di San Lorenzo

(次回訪問)

piazza omonimaにあり、不規則な長方形をしている。小さな Campanile a vela 鐘楼。オリジナルは13世紀頃だと言われてるが、詳細はわかっていない。初期キリスト教の地下聖堂クリプタがあるが見学不可能。


Chiesa del Bambin Gesù

(次回訪問)


Chiesa di Santa Parasceve

(次回訪問)


Chiesa di Santa Chiara

(次回訪問)



Monastero delle Clarisse

(次回訪問)


Ex Chiesa di San Michele Arcangelo

現在はアウディトリウム



セッツェのカルロ Carlo da Sezze

セッツェ出身の聖人。サンフランシスコ会の聖職者で様々な奇跡を起した。

詳しくはウィキペディアへ。↓


サン・カルロの家 Casa di San Carlo da Sezze

(次回訪問)


サン・カルロのブロンズ像 Statua di San Carlo da Sezze


サン・ピエトロ協会の近くのGiardino Romolo Velletri 広場にこの町の出身レナート・ベラルディ(Renato Berardi)作の、この町の聖人サン・カルロのブロンズ像がある。2002年に設置。サン・カルロが心臓を患った人のためにお祈りをしているところ。


貴族の家

デ・マジストゥリス宮殿(役所) Palazzo De Magistris

これが役所 Piazza de Magistris デ・マジストゥリス宮殿 Palazzo De Magistris 15世紀。 デ・マジストゥリス家が1600年代に住んでいて、1800年代から今までお役所として使われているそう。 建設当時から現在まで修復もされずそのままの状態で奇跡的に残されている建物

デ・マジストゥリス家 De Magistris は古代ローマの家系 ANICIA の末裔だと言われてるの。 Gens_Aniciaについてメモ。


考古学博物館 Antiquarium comunale

1800年代のこの村出身の画家Giuseppe Turchiのフレスコ画が見られる。

詳しくはブログへ↓

開館時間

火曜日から土曜日 9:00–13:00/16:00–19:00 、日曜日 9:00–13:00

電話 077388179

メール  antiquariumsezze@libero.it


Palazzo Normesini



Palazzo di via Corradini

ローマ時代の要塞かも知れない地元の石を積み上げてつくられた基盤の上に、中世の塔があった場所でもある。それらを改築して民家になった。バルコニーや玄関に鉄製の柵が珍しい。おそらく1800年代の建物。



11月4日広場の建物 Palazzo di Piazza IV Novembre

中世の宮殿の正面には大きな時計塔があり裏面は考古学博物館になっている。鉄製のテラスあり。


噴水

ライオンの噴水 Fontana dei Leoni o Rappini

11月4日広場にあるモニュメントは19世紀の噴水。トラバーチン製の二匹のライオンと円柱上にはブロンズ製の鷲が蛇を加えているデザイン。この町の貴族ラッピーニ家と関連がある。


ピウス9世の噴水 Fontana di Pio IX

1866年に、隣のサン・ピエトロ教会の庭を市民の広場にした。Piazza de Magistris 

真ん中の噴水はピウス9世のモニュメント。標高の高い町なので、貴重な水をここまで引いてくること、市民にとってとても重要なことだった。八角形のトラバーチン製柱に4つのブロンズ製の水受け。


小さな中世の城 Casa torre


モニュメント

Monumento ai Caduti

サンセバスティアーノとサンロッコ教会(Chiesa dei SS Sebastiano e Rocco)に、1944年の大理石製の爆撃のメモリアルがある。

Scultura per la Pace


Monumento ai Caduti del Lavoro


Edilizia popolare sul parco



紀元前4世紀頃の要塞 Mura Poligonali

この辺りの特徴的な、少なくとも紀元前4世紀以前の城壁。 先住民のウォルスキ族(Volsci)が、この町がセティア(Antica Setia)と呼ばれていた頃、ローマ人からの防御のためにつくった。 ポリゴナーリと呼ばれる様式で、地元の石でつくられた城壁を利用し、現在でも駐車場や建物の基盤に利用され、状態良く残されているのが珍しい。via Porta Pascibella通りなどあちらこちらで見ることができる。


パオリーナ門 Porta Paolina


サンタンドレア門 PORTA SANT'ANDREA

現在は名前しか存在しない。


通り Via Caio Valerio Flacco


(次回訪問)

Archi di San Lìdano

Opus Quadratum様式の大きな凝灰岩を重ねたアーチ。紀元前2世紀頃の共和制ローマ時代の橋。川は見られないが、昔はこの辺りは沼地で、アッピア街道とセッツェの町をつなぐ重要な道にかかる橋だったに違いない。




特産品

カルチョーフィ、ブロッコリ、ヴィッショレ、アスパラガス、パン


イベント

★ カルチョーフィの収穫祭 4月

毎年4月の25日くらいまでの週末に行われる、カルチョーフィの収穫祭。

収穫祭のイベントマップ

カルチョーフィ三昧ができる食事スペースが多く出る。

収穫祭のブログ↓


★ イエスキリストの受難 Sacra Rappresentazione della Passione di Cristo

毎年、復活祭の聖金曜日に行われる宗教行事。

★ パンと豆のスープ祭り Sagra della zuppa di pane con fagioli

毎年8月第一日曜日に開催。セッツェの伝統料理が食される。


郷土料理

柔らかパン Pagnottelle gli saluatoro

小麦、卵、オイル、水、レモンの皮、サンブーカと砂糖、ベーキングパウダーを練り込みオーブンで焼いた柔らかいパン。


オネリアのパン Pane di Onelia


ヴィショレのクロスタティーネ Crostatine di visciole

ゼッポレ Zippole

frittelle di farina, uova, zucchero, sale, uvetta e pinoli ricoperte di miele



ブログ

ローマ-ナポリ FL7線 セッツェ・ロマーノ下車 ローマから片道 4.60ユーロ、1時間ほど。

鉄道駅からバスに乗り、10分ほどで旧市街へ。1ユーロ。乗車時に運転手から購入。 

セッツェへの行き方、詳しくはこちらブログへ↓



写真集

中世の町並み

プロッフェルロ

イベント風景


セッツェの特徴的な造りの入口


ブログ



参考

Wikipedia

Sezze Romano

Explora

セッツェの町のポータルサイト

italiavirtualtour

minube

EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

イタリア在住15年。現在住んでいるローマを中心に旅した記録をまとめるサイトです。 ブログは、ほぼ毎日アメーバブログで書いています。 http://ameblo.jp/edicola コラムニスタとしてイタリア関連の記事も書いています。 お気に入り旅写真をアップし、地域別におすすめイタリアの小さな可愛い街の旅行記をまとめていきます。

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