旧サンタ・マルタ・アル・コッレージョ・ロマーノ教会 Chiesa di Santa Marta

ローマ中心ピーニャ地区のコレッジョ・ロマーノ広場にある、かつて修道院と教会だった場所。聖母マリアの姉、聖マルタ(Marta di Betania)に捧げられた教会

1543年に、イグナチオ・デ・ロヨラ(Ignazio di Loyolaにより修道院が建設された。夫を裏切った妻達が名誉を挽回するための修道院だった。

1560年に聖アウグスチノ修道会として使われた。ボッロメーオ枢機卿、1673年に修道院のエレオノーラ・ボンコンパンニ(Eleonora Boncompagni)により改修。

1696年にカルロ・フォンターナ設計で改修時に列聖された。

ナポレオン時代に、フリーメイソン( loggia massonica)、1870年にミリタリーの倉庫となった。 1872年、教会や修道院は国が買い取り、1960年代はジム等として使われていたが、現在、修道院の一部は、警察署(Distretto di Polizia )教会はMinistero per i Beni e le Attività Culturali所有で会議や特別展が催される。


外観 

★ファッチャータ

シンプルな外観。 長方形の大きな窓が3つあり、timpano triangolareがついている。



サンタ・マルタ教会

単廊式の小さな教会。  アプスはsemicircolareで、コリント式の赤い大理石の柱。1600年代のフレスコ画、彫刻は、バルニーニの弟子達の作品で飾られている。

バロック後期のゴージャスな雰囲気が残る教会だが、近年まで保存状態が悪かったため、よく見ると違う素材でオリジナルに近いコピーが作られている部分もある。

現在、一般公開しているのは2部屋。 奥の修道院だった場所は修道女は、修道院から出られないので、この奥の部屋の窓から教会のミサにあずかっていた。隣に行く入口、 前は窓になっていて、柵があった。


バチッチャ作の天井画

バチッチャ(Baciccia)と呼ばれている Giovan Battista Gaulliの作品 (Genova, 8 maggio 1639 – Roma, 2 aprile 1709)


9つの絵画

かつて教会には2世紀の間、1670-1680年頃に描かれた9つの絵画が飾られていたが、現在残っているのが確認されているのは、たったの3点のみ。


主祭壇の楕円形の絵画

ボルゴニョーネ作(il Borgognone)『マルタとマリアの家でのキリスト Cristo in casa di Marta e Maria』

と呼ばれているGuillaume Courtois (Guglielmo Cortese) 1628-1679 

主祭壇両側の絵画

『Le Marie al sepolcro』ルイージ・ガルツィ作(Luigi Garzi 1638-1721年)

『Resurrezione di Lazzarro』フランチェスコ・クリストーファニ作(Francesco Cristofani)18世紀初期 聖マルタの3つのエピソードが描かれていた。


右の壁面3番目の礼拝堂

フランチェスコ・コッツァ作『洗礼者ヨハネの説法 Predica del Battista』

 フランチェスコ・コッツァ(Francesco Cozza 1631-1682年)  

バルベリーニ宮殿の倉庫で発見され元のこの場所へ戻された。1675年の日付とサイン入り。


左の2番目の礼拝堂

ジャコモ・デル・ポ作『聖母子とS.S.Agostino e Monica』

現在3つ見つかっているが、そのうちひとつは、現在サンティ・クアットロ・コロナーティ教会に保管されている。1966年アンティーク市場に出回っていたのを、国が買い取り、 楕円形のオリジナルを長方形にされていたのを丸く修復した。(どの作品のエピソードか未確認)


その他礼拝堂の未確認の作品

『Retti e Roncati』

作品のモデルにもなってる修道院のマリア・エレオノーラ・ボンコンパンニやマリア・スコラスティカ・コッレオーニが発注し資金も提供。 

かつては、右の壁面始めの壁面は、Alessandr Grimaldi の『Trasfigurazione』 右の二番目 キリストが聖イニャツィオと聖カルロ・ボッロメーオの前に現れている、パオロ・アルベルトーニの作品。

左の始め、 Francesco Rosa作『Angelo Custode』左3番目、Ludovico Gimignani作『Vergine Maria』があった。


修道院の部屋

1300年代のものと思われる壁画

近年、この部屋は全てピンク色に塗られ、それ下に他の壁画で飾られていたのを、さらに剥がすと、この1300年頃のだと思われる壁画が再現した。

真ん中の聖母子画はサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂で保管されていた、この場所から剥がされた壁画である。何度も修復を重ね、新しい壁画や塗料がのせられたため、保存状態が悪い。



修復中の風景

Istituto Superiore per la Conservazione ed il Restauro

私の訪問時は、ローマ郊外のトルヴェルガータ地区で発見されたローマ時代の家屋の壁画の修復中だった。イタリアの修復技術は世界に誇れる。

ローマ時代の邸宅跡の壁画で、 ブルーの色は人工的に作られた初めの色。


サンタ・マルタ教会 Chiesa di Santa Marta al Collegio Romano

住所 Piazza del Collegio Romano, 5 Roma

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ブログ


参考

Wikipedia

ウィキペディア マルタ

EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

イタリア在住15年。現在住んでいるローマを中心に旅した記録をまとめるサイトです。 ブログは、ほぼ毎日アメーバブログで書いています。 http://ameblo.jp/edicola コラムニスタとしてイタリア関連の記事も書いています。 お気に入り旅写真をアップし、地域別におすすめイタリアの小さな可愛い街の旅行記をまとめていきます。

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