ブラッチャーノ Bracciano

ラツィオ州 ローマ県



見どころ

オルシーニ・オデスカルキ城 Castello Orsini-Odescalchi

1400年代の代表的な建築物。複雑な五角形の様な城で、外壁が三重にもなっており、大きな5つの塔がある。フォルテブラッチ(Fortebracci)家のブラッチョ・ダ・モントーネ(Braccio da Montone)が建設。マルティヌス5世の命で、オルシーニ家の手に。3世紀間のオルシーニ家の支配の後、1696年にオデスカルキ家へ。1952年に市に渡り、1956年に一般公開。様々なイベント会場として使われている。トム・クルーズも結婚披露宴をしたことがある。

有料で20部屋以上の素晴らしい装飾が施された部屋の見学が可能。

三世紀もの間のオルシーニ家の邸宅、城だった。1470年にナポレオーネ・オルシーニ(Napoleone Orsini 1420年頃 – 1480年10月3日)が城の改造を始め、息子のジェンティーレ・ヴィルジリオ(Gentile Virgilio 1445年頃 - 1497年)が修復を終わらせた。 Francesco di Giorgio Martiniの設計。この時期に、現在も見られる町の要塞や見張り塔を築いた。

オルシーニ家のシンボルの紋章や熊が城のあちこちに。

城内は、1400年代から1500年代半ばにかけて、オルシーニ家に呼ばれた様々な職人により装飾された。

Sala dei Cesari

アントニアッツォ・ロマーノ(Antoniazzo Romano)Gentil Virginio Orsiniの依頼

15世紀後期 剥がされたフレスコ画



ウンベルトの部屋 La sala Umberto

1491年頃にブラッチャーノ出身だと言われているアントニアッツォ・ロマーノと弟子たちにより天井画が描かれた。1500年代のベットは水色の木製で金色の部分の装飾が素晴らしい。暖炉の上にはブルボン朝の政治家ジャン=バティスト・コルベール(Colbert)の肖像画がある。1900年にウンベルト1世が泊まっていた部屋である。



トリプティクの部屋 La sala del Trittico

16世紀、アントニアッツォ・ロマーノ作。両脇が『受胎告知 Annunciazione della Vergine』で、中央が『十字架にかけられたキリスト Crocifissione di Cristo』


La sala Papalina

ペスト病がローマで流行した時、Papa Sisto IV Della Rovereがブラッチャーノに避難して泊まっていた部屋。その後、図書室に。1560年Paolo Giordano Orsini とIsabella de’ Medici の婚礼を祝い、ズッカリ兄弟(タッデーオとフェデリコ)作のフレスコ画『Oroscopo delle nozze』が天井に描かれた。

ズッカリ兄弟の作品

Studiolo

ズッカリ兄弟の作品


Sala di Pisanello

15世紀と18世紀の陶器が展示されている部屋。

クリスティーナ (スウェーデン女王) Cristina di Svezia, 1640年 作者不明

インノケンティウス11世 (ローマ教皇) Innocenzo XI Odescalchi



ズッカリの作品 

アレクサンドロス3世(アレキサンダー大王)の生涯の絵



オルシーニ・オデスカルキ城 Castello Orsini-Odescalchi

オデスカルキ城について詳しくは ↓ こちらへ


ヴィーニャ・ディ・ヴァッレ空軍歴史博物館 Museo Dell’Aeronautica Militare

ブラッチャーノ湖畔にある、イタリア空軍歴史博物館。


サント・ステーファノ大聖堂 Duomo di Santo Stefano

16世紀。中世の頃に要塞に隣接した礼拝堂としてはじまった。1600年代半ばと、1800年代半ばに増築され、入り口外側の階段がある現在の姿に。ブラッチャーノの町の守護聖人の重要な絵画がある。

大聖堂の鐘楼

城からのドゥオーモ方面の景色


ブラッチャーノの "ブルーノ・パヌンツィ"ドゥオーモ博物館 Museo del Duomo di Bracciano "Bruno Panunzi"

開館時間: 9月1日から6月30日の土・日曜日のみ、10:30 から12:30まで、7月1日から8月31日の 土・日曜日のみ、17:30 あら 19:30まで


サミニアーティ広場 Piazza Saminiati

旧市街のこの町の一番特徴的な可愛い広場。中世の趣が今でも状態良く残されている絵になる場所。


サンタ・マリア・ノヴェッラ教会 Chiesa di Santa Maria Novella

1436-1450年完成。ルネッサンス様式。1580年献納。ブラッチャーノの主要教会

エウゲニウス4世 (ローマ教皇)の命で聖アウグスチノ修道会(Ordine di Sant'Agostino)に捧げる為に、ジョルダーノ・オルシーニ(Giordano Orsini)がつくらせた。Tenuta di San Liberatoからこの町に移り住んだ。

次回、キオストロ(Chiostro del convento)を観る。

博物館(Museo Civico)

旧修道院から持ち運ばれた貴重な芸術作品や遺跡などを展示する博物館(Museo Civico)が隣接。

ブラッチャーノで見つかったエトルリア時代の生活用具の遺跡や美術品、1500年代のヴィーナスとアドーニス(Venere e Adone)彫刻、1400年代のキリスト像ヴィカレッロ(Vicarello ブラッチャーノ郊外の小さな町)のアポロ神(Apollo di Vicarello)が必見。


11月4日広場 Piazza IV Novembre

城門のすぐ外に位置する大きな広場。歴史地区の眺めが素晴らしい。二度の世界大戦で亡くなったブラッチャーノ出身の戦死者慰霊碑と、真ん中に街の自慢の噴水、トゥーリスト・インフォメーションがある。

噴水は1669年に完成。その後、水路が変わったりしたため、造り直し現在の1700年代のバロック様式の噴水に。

城方面の景色。

パラッツォ・コムナーレ Palazzo Comunale

11月4日広場の役所の入っている趣のある17世紀の建物。1619年にオルシーニ家が土地を買い、直ぐに建物の建築を開始し、ブラッチャーノ出身の建築家オラツィオ・トゥッリアーニ(Orazio Turriani)が担当。1629年頃に完成したが、その後、トゥッリアーニ以外の職人が担当した壁の損傷が酷かったため、トゥッリアーニは両脇に他の建物を建設し補強することを提案して許可を得た。何度も修復を重ねているが、ファサードと、屋上テラスは現在も当時のままに残る。1696年にオデスカルキ家の手に。1876年まで使われていた劇場に飾られた素晴らしい壁画と、1926年の装飾が存在する。

ヴィズィタツィオーネ(エリザベト訪問)教会 Chiesa della Visitazione

11月4日広場に面した場所にあるフランチェスコ派と関係があるエリザベト訪問教会。450年以上の歴史があり、ブラッチャーノの中心街に位置する。

1641年、オルシーニ家のフラヴィオ・オルシーニ(Flavio Orsini)が妻のために、ブラッチャーノ出身の建築家オラツィオ・トゥッリアーニ(Orazio Turriani)に依頼して建築。1800年代にトルローニア家が修復。その後、修道院として使われていた部分は売り、現在は個人経営の店舗が入っている。


センティネッラ要塞 Bastione Della Sentinella

湖の景色が堪能できるビュースポット。教会を守るために建設された城壁の一部が残る。



サンタ・マリア・デル・リポーゾ教会 Chiesa di Santa Maria del Riposo

16世紀の教会。1585年に完成されたと思われる、ローマのマニエリスム派の人気画家のツッカリ兄弟の弟子作シンプルなフレスコ画がある。普段は閉まっているが結婚式などのイベントに使われる。

ここからのブラッチャーノ湖の景色。



ArtIdec

イタリア国内外からのアーティストが作品を持ち込み展示会を開く。

Margini e Segni

アートギャラリー。


ブラッチャーノ湖 Lago di Bracciano

イタリアでも汚染が少ないことで飲水も可能な貴重な水資源。


ブラッチャーノ・マルティニャーノ公園 Parco Regionale Bracciano-Martignano

ラツィオ州の公園で近年に公開された。イタリアでも2番目に多く水鳥が生息する。


イベント

インフィオラータ Infiorata Corpus Domini


お気入り店

フィアスケッテリーア

ラツィオ州の居酒屋フラスケッテリーアでランチ。地域特産のサラミや焼豚を自家製のオリーブオイルや蜂蜜でいただきます。


交通

鉄道

ローマのトゥスコラーナ、ヴァッレ・アウレリア、トラステヴェレ、オスティエンセなどの駅に停車するブラッチャーノヴィテルボ方面の電車に乗る。FS3線。

所要時間はローマから1時間弱。2.60ユーロから3ユーロ程。平日なら30分に一本、休日なら1時間に一本間隔で運行。

ブラッチャーノ鉄道駅から中心街まで徒歩5分程。

遊覧船

トレヴィニャーノ・ロマーノ、アングイッラーラ・サバーツィア、ブラッチャーノ間を巡るツアーがある。5ユーロ。

ブラッチャーノの郊外への内バス




写真集

旧市街へ入る城門があった辺り

旧市街に住む猫

マッツィーニ広場(Piazza Mazzini)からの城の景色



ブログ



参考

EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

イタリア在住15年。現在住んでいるローマを中心に旅した記録をまとめるサイトです。 ブログは、ほぼ毎日アメーバブログで書いています。 http://ameblo.jp/edicola コラムニスタとしてイタリア関連の記事も書いています。 お気に入り旅写真をアップし、地域別におすすめイタリアの小さな可愛い街の旅行記をまとめていきます。

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