ベルニーニの四大河の噴水とオベリスク Fontana dei Quattro Fiumi
ローマ、ナヴォーナ広場の中央にある噴水は、パンフィーリ家の教皇インノケンティウス10世の命で、ベルニーニがデザインしたオベリスクがのった噴水。パンへの税金などを資金に建設され、1651年完成。
★ エジプトから運んだオベリスク
アッピア街道のマクセンティウスの競技場で使われていたオベリスク。
★ ベルニーニ設計
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ設計で、弟子たちの彫刻作品。
ピラミッド型の岩に彫刻。当時有名だった四大河、ガンジス川、ナイル川、ドナウ川、ラ・プラタ川の神を擬人化した像。
イタリアにはなかったヤシの木や、怪物の様な動物が彫られている。
★ パンフィーリ家の教皇インノケンティウス10世
オベリスクの頂上にはパンフィーリ家のシンボル、鳩がオリーブの枝をくわえる彫刻が載っている。
★ ボッロミーニとの確執
ナイルの神が頭にヴェールをかけているのは、当時はナイル川の源流が謎だったためと、ベルニーニが気に入らなかったため。噴水の前に建設中のベルニーニのライバル、ボッロミーニ設計の聖アグネス教会があったため、神は手を上げて見えないように、教会の建物が崩れてくると悪評していたからだと言われている。
しかし、ベルニーニがこの噴水を完成させたのは、ボッロミーニが教会の設計に参加する2年前なので事実ではない。実際は教会が建てられる前は朝日が昇る方角で、ナイルは眩しく手を上げ恐れている様子を表現したということである。
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