ヴェッレートリ VELLETRI

ラツィオ州 ローマ県

カステッリロマーニ地方の一番人口が多い町。小川が多く水が豊富だったため、町の名前はそこから来ている。


キーワード

★ ウォルスキ族 Volsci

ウォルスキ族 Volsci が住んでいた。 帝政ローマ初期の歴史家 ハリカルナッソスのディオニュシオス Dionigi di Alicarnasso の伝記にも出てくるらしい。 

★ アッピア街道

この街は王政ローマのアンクス・マルキウス(Anco Marzio)がローマを統治していた紀元前5世紀ごろは Velester と呼ばれていた。

★ フランチージェナ街道

中世の時代にはヴェッレートリはラツィオの中でも独立していた数少ない地域だった。  


★ デカルチャ Decarcìa

中世の頃は、デカルチャ decarcìa  複数形 decarcìe と呼ばれる、 5から6に分けて地区を呼んでいた。


★ 1744年のヴェッレトリの戦い

★ 1806年の地震

1806年夏に、近くのコッリアルバーニで地震があり、 カステッリ・ロマーニでも多くの被災者がでた。


見どころ

★ ナポリ門 Porta Napoletana

1511年のアッピア街道沿いのナポリ方面の門。オリジナルはロンゴバルド族による肉体労働の成果の門。町の反対側の現在のガリバルディ広場にはローマ門があったが現在までは残されていない。

1596年に評論会Congregazione del Buon Governoが"関税を払うこと Si paga gabella"と決められ、書いたのが現在でも見られる。

現在はイタリア・ソムリエ協会(Associazione Italiana Sommelier)が入っており、城門内には第二次世界大戦の爆撃直後のヴェッレートリの様子の写真が展示されている。第二次成世界大戦で損傷するが、崩れされることなく、古さと大きな建築物に圧倒される。


★ 大聖堂 Cattedrale di San Clemente

ローマ司教区(Sede suburbicaria di Velletri-Segni)7つあるうちのひとつ

中庭の司教区博物館は必見(博物館の説明欄を参考)


チェーザレ・オッタヴィアーノ・アウグスト広場 Piazza Cesare Ottaviano Augusto


★ サンタ・マリア・デル・サングエ小礼拝堂 Oratorio di Santa Maria del Sangue

516年に、サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会の近くの家の壁に描かれたマリア様の絵の目から血の涙が流れたという奇跡が起こった。町の人々は、このマリア様の奇跡の壁画を祀るために、 1579年に修道院(Confraternita della SS.ma Trinità de’ Pellegrini)に、旅人が食事や休憩ができる場所に置くことにした。

建物は八角形ブラマンテ様式(stile bramantesco)だが、ブラマンテはこの頃はもう亡くなっていたため、誰が設計したかなどは分かっていない。設計図などを保管していた彼の弟子の建築家アレッサンドロ・ダ・パルマ(Alessandro da Parma)だという説が有力だ。

神殿内には、3つの祭壇があり、中央には、1579年にローマでつくられた大きな十字架が。 左の聖母子のフレスコ画が、奇跡の絵だと言われている。

隣は、サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会  San Michele Arcangelo


★ 役所 Palazzo del Comune

ヴェッレートリの役所と、2つの博物館、考古学博物館(Museo Civico Archeologico Oreste Nardini)と、先史時代博物館(Museo Civico di Geopaleontologia e Preistoria dei Colli Albani)が入っている。

チェーザレ・オッタヴィアーノ・アウグスト広場側のファサード

博物館側のファサード

プリオリ宮(Palazzo dei Priori)としてヴィニョーラ(Vignola)がデザインしたものを、ジャコモ・デッラ・ポルタ(Giacomo della Porta)が設計、1572年建築開始。1590年完成したが、実際には1720年まで長引き、 2世紀もかけられて建てられた。

1944年に爆撃にあい、1956年にオリジナルのデザインで再建。 シンプルな設計で、三階建て。両脇に大きな階段がある。この街が最先端をいくお洒落な街だったのが分かる。 二階部分のSala delle Lapidi に、この町から出土した碑文など歴史あるものが展示されているそう。


★ コンセルバトーリ宮殿 ヴェキオ宮殿 Palazzo Vecchio か Palazzo dei Conservatori


1822年に、Papa Gregorio XVIによる、ヴェッレートリの教皇管轄区 Delegazione di Velletri としてガスパレ・サルヴィ Gaspare Salvi が建設開始、1870年に裁判所となった。 1944年に倒壊、オリジナルに近づけ再建。


3つの博物館

★ 司教区博物館 Museo Diocesano

アントニアッオ・ロマーノジェンティーレ・ダ・ファブリアーノなどの傑作がある。

開館時間

金、土、日曜日  9,00 - 13,00 と 15,00 - 19,00

火、水、木曜日は要予約: - via e-mail: museo@museodiocesanovelletri.it - telefonica: mob. 339 345 41 86 

入館料  €4,00


★ 考古学博物館 Museo Civico Archeologico Oreste Nardini

開館時間

9-19

ガイド時間

予約したほうが良い Museo Archeologico: 10 - 12 - 16 - 18、Museo di Geopaleontologia e Preistoria dei Colli Albani: 11 -13 -15 -17


★ 先史時代博物館 Museo Civico di Geopaleontologia e Preistoria dei Colli Albani




★ 映画監督ジジ・マーニ展 esposizione Gigi Magni

09:00 - 12:00 / 15:30 - 20:30 オープン・デイで公開されていたが、詳細は調べる


★ マッツィーニ広場 Piazza Mazzini

この広場には4世紀のアンフィテアトロ(劇場)があった。 サン・フランチェスコ通りに面した場所でカーブになってる部分が観客席で現在でもそれが確認できる。

★ バロック様式の噴水

1612年にジョバンニ・フォンターナが近くのアルテミシオ山(ブナの森)から水をひき、この街にいくつか噴水をつくった。 

1612年に建築家マッシミリアーノ・ブルーニ(Massimiliano Bruni)設計で、アンジェロ・ペッレグリーニ(Angelo Pellegrini)作のトラバーチン製の噴水は神話がテーマ。

1623年にジョバンニ・バッティスタ・ライナルディ(Giovanni Battista Rainaldi)が、1684年と1755年にニコラ・ジャンシモーニ(Nicola Giansimoni)が改修。


★ サン・ロレンツォ教会 San Lorenzo


ヴェッレートリからの出土品

ヴェッレートリのTomba Andreoliから出土されたと思われる鉄器時代、約3000年前の骨壷がエウルのピゴリーニ先史・民族誌博物館(Museo Nazionale Preistorico Etnografico "Luigi Pigorini")にも所蔵されている。 



お気に入りレストラン

★ ヴィーニ・エ・クチーナ VINI E CUCINA

VINI E CUCINA

via Metabo 42 06-9631232




特産品

★ 白ワイン

★ カルチョーフォ・マッティチェッラ Carciofo alla matticella

4月頃に行われるブドウの木から伸びてくる要らない小枝を切り落とす作業、この小枝を使い炭火焼きされたカルチョーフィの料理。4月に収穫祭が行われる。



交通

鉄道

FL4線 ヴェッレートリ終点、所要時間1時間。 片道3ユーロ。

駅から旧市街まで徒歩5分。

駅前のバスターミナルから周辺の小さな町、コーリ、ラリアーノ、コッレフェッロ、ロッカマッシマなどにも行ける。


旅行記

初めての旅

二度目の旅



参考

Wikipedia


ヴェッレトリの戦い (1744年)

バーチャルツアー 大聖堂

プロロコ

ヴェッレートリの役所HP 

EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

イタリア在住15年。現在住んでいるローマを中心に旅した記録をまとめるサイトです。 ブログは、ほぼ毎日アメーバブログで書いています。 http://ameblo.jp/edicola コラムニスタとしてイタリア関連の記事も書いています。 お気に入り旅写真をアップし、地域別におすすめイタリアの小さな可愛い街の旅行記をまとめていきます。

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