ボルゲーゼ公園 Villa Borghese

1600年頃、アウレリアヌス城壁外でローマ貴族のブドウ園や畑だった場所に、ボルゲーゼ家の夏の別荘が造られた。

現在は広大な公園となっており、ボルゲーゼ美術館が入るボルゲーゼ宮やローマ市営動物園、ピンチョの丘の景色など様々な見どころがある。


★ ボルゲーゼ家

ボルゲーゼ家は13世紀のシエナの羊毛の商人出身、ティエッツォ・ダ・モンティチャーノ(Tiezzo da Monticiano)で、2人の子供ベンチヴェンネ(Bencivenne)とベニンカーザ(Benincasa)がいた。ベンチヴェンネとその息子ボルゲーゼ(後に苗字になった)がシエナのボルゲーゼ家の初代である。その後フィレンツェのボルゲーゼ家とローマのボルゲーゼ家とに分かれた。ベニンカーザ家からはサンタ・カテリーナ・ダ・シエナ(シエナのカタリナ、本名はカテリーナ・ベニンカーサ(Caterina Benincasa)がいる。


★ ボルゲーゼ公園

シピオーネ枢機卿はフラミニオ・ポンツィオとジョヴァンニ・ヴァサンツィオの設計で建設開始、モンテプルチャーノ出身のドメニコ・サヴィーニが庭園と狩場や噴水を設計。

カジーノ・ノービレ、隠し庭園、鳥小屋、太陽時計、カジーノ・グラツィアーノ、カジーノ・ジュスティニアーニなどがこの頃建設された。

1606年から1633年まで彫刻家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニも参加した。

1766年マルカントーニオ4世王子がAntonio Asprucci設計でカジーノ・ノービレとアランチエーラ、庭と湖を建設。同時期にFontana dei Cavalli Marini、ダイアナの神殿、Tempio di Antonino e Faustina、Tempio di Esculapio 、Mostra dell'Acqua Felixも建設。

息子のカミッロが、パオリーナ・ボナパルテと結婚した時、敷地内にVilla Giustiniani, Villa Pamphili e Villa Manfroniを建設。折衷主義建築、ネオ・クラシック様式で Luigi Caninaの設計だった。

カミッロ・ボルゲーゼの経済的困難時に、残念ながらナポレオンに523点もの美術品を売ることになった。その多くが現在でもパリのルーブルに展示されている。

1901年国の財産となり、1903年敷地内は公園となりヴィッラ・ボルゲーゼ(Villa Borghese)と呼ばれ一般公開された。

ローマにはヴィッラ・ボルゲーゼの他に、ヴィッラ・パンフィーリ、ヴィッラ・アーダなど広い公園がある。


★ ピンチョの丘



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★ カジーノ・ノービレ 貴族の館

シピオーネ・カッファレッリ・ボルゲーゼ枢機卿教皇パウルス5世(カミッロ・ボルゲーゼ)の甥(母のオルテンシア・ボルゲーゼは教皇の妹)で、ボルゲーゼ家のステータスとなる立派な宮殿を建設した。

ボルゲーゼ庭園の宮殿について詳しくは下のページへ


★ ボルゲーゼ美術館

ボルゲーゼ美術館(Museo e Galleria Borghese)について詳しくは下のページへ


★ ローマ動物園

ローマ動物園 Zoo(ビオパルコ・ディ・ローマ)

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★ 鳥小屋 Uccelliera

★ メリディアーナ Meridiana

1688年、カルロ・ライナルディ設計の養鶏所だった場所。


★ 劇場 Prospettiva del Teatro  

1615年





★ 水時計 

orologio ad acqua 1873年


★ バール





★ 海の馬の噴水 Fontana dei Cavalli Marini

★ 時計の邸宅 Casino dell'Orologio

★ アントニーノとファウスティーナの神殿 Tempio di Antonino e Faustina

★ 要塞と英雄のモニュメント Fortezzuola e Monumento all'Alpino e all'Umile Eroe

★ 人工湖とアスクレピオス神殿

薬の神のアスクレピオス神殿(Tempio di Esculapio)は、1785年から1792年にかけてアントニオ・アスプッチとその息子のマリオ・アスプッチにより、クリストフォロ・ウンターペルガーの助けを得て建てられた。ティベール島の薬の神に破壊された古代の神殿がイメージされた。



★ フラミニオ広場の入り口モニュメント Propilei Neoclassici

1827年、ルイージ・カニーナ設計、ネオ・クラシック様式フラミニオ広場に位置するボルゲーゼ公園への入り口モニュメント


★ Mostra dell'Acqua Felix

大通り viale Pietro Canonica

★ ダイアナの神殿 Tempietto di Diana

★ ワインの洞窟 Grotta dei Vini

楕円形の建物で、地下はカジーノ・ノービレと繋がっている。Archita Ricciのフレスコ画『Convivio degli Dei』が描かれている。

★ ライオン像


情報

ボルゲーゼ公園への入り口は9カ所。

EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

イタリア在住15年。現在住んでいるローマを中心に旅した記録をまとめるサイトです。 ブログは、ほぼ毎日アメーバブログで書いています。 http://ameblo.jp/edicola コラムニスタとしてイタリア関連の記事も書いています。 お気に入り旅写真をアップし、地域別におすすめイタリアの小さな可愛い街の旅行記をまとめていきます。

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