サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 Basilica di San Nicola in Carcere
ここはかつてフォルム・ホリトリウム(野菜や果物の市場)があった地区で、3つの神殿の上に、1128年、ローマ教皇ホノリウス2世(Onorio Ⅱ)の命でサン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 (Basilica di San Nicola in Carcere)の建築を開始。ミラのニコラオスに捧げられた。中世の頃にこの周辺の地域は、ギリシャからの移民が多く住んでいた。カルチェレは牢獄という意味で、8世紀にこの場所は牢屋として使われていた。
教会外装
ファサード
1599年、鐘楼と現在の姿はジャコモ・デッラ・ポルタ設計で大々的に改修。
左はサン・ニコラ、右は3世紀に聖堂内に埋葬されたサンティッシミ・マルコ・エ・マルチェッリアーノのレリーフ。
右側の門はローマでは珍しい15世紀のゴシック様式。
教会内部
三廊式。ローマ時代の古代の神殿遺跡を再利用した14本の円柱。
クリプタ(地下祭壇)には、3つの神殿の遺跡が見れ、教会の土台として、教会の支柱として使われている。調剤司祭の墓には、13世紀の初頭のフレスコ画連作『キリストの洗礼』で飾られていたが、現在はヴァチカン美術館に展示。
★ 中央祭壇 アプス
ヴィンチェンツォ・パスクアローニ(1819-1880)作の『サン・ニコラとピウス9世』
聖堂のアプスにかかるドーム(Catino)は、イエス・キリストと聖母と膝まづくサン・ニコラ
(次回訪問時に見学)
様々な時代のフランメンティ(碑文などの欠片)2世紀頃から12世紀頃。
右廊
コズマーティ様式の装飾。ローマでは珍しい12世紀のゴシック様式の横からの入り口。
★ アントニアッツォ・ロマーノ
本来は、この教会地下のビザンティン様式の礼拝堂にあった、剥がされたフレスコ画。
アントニアッツォ・ロマーノについて詳しくはこちら↓
誓願文(Iscrizione Votiva)と神殿の円柱遺跡
2つ目の円柱付近のの誓願文“Anastasius”。9世紀のオリジナルは金色。
左廊
14世紀の十字架(次回訪問時に見学)
地下遺構
見学料 3ユーロ
★ 共和制ローマ時代の重要な3つの神殿が地下に眠る。
- ヤヌス神殿 Giano
- 希望の神スペス神殿 Speranza
- 救いの神ユノの神殿 Giunone Sospita
★ 希望の神スペス神殿
教会外壁に見られる、3つの内、一番小さい神殿。
スペス神殿とユノ神殿の間の通路だった場所。ローマ郊外の修道院ガビニャーノ出土の遺骨。
聖堂から出土。
★ ユノの神殿
教会真下。現在のラヌーヴィオの神。
★ ヤヌス神殿
前と後ろに顔を持つ神。
ヤヌス神殿の円柱基盤。
★ 地下聖堂 クリプタ
現在の地上聖堂にあるアントニアツォ・ロマーノの剥がされた15世紀のフレスコ画は以前はここにあった。
教会裏庭のモンテ・サヴェッロ広場 Piazza di Monte Savello
★ フォロ・オリトリオ Foro Olitorio(Forum Holitorium)の遺跡
フォロ・オリトリオ(Foro Olitorio、Forum Holitorium)は紀元前1世紀頃の、野菜や果物、豆類の市場。現在の教会裏庭に、外から見ることができる。
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